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2009年2月23日月曜日

銀河鉄道な夜[最終話]日記

「でわ君は、そういうふうに川だと云われたり、乳の流れたあとだと云われたりしていた、このぼんやりと白いものがほんとうは何かご承知ですか。」

この人はたまにこういった不可思議な質問を私に投げかけるのだ_

この人、つまりジョバンニは続けた_

「俺たちはさぁ、いつでもそうさ。 夢ってヤツを見つけた気になって飛びついちゃあ、
ゴマカシて笑ってんのよ。」

うんうんと軽めに頷きながら、私は「ココロってヤツはゴマカセないな...」と思ったが、
口には出さなかった_




更にジョパンニは呟く_

「なんだかさぁ、胸の奥にある古キズに染みるぜ?眺めてるんだよ。いつもの井の頭線でね。……誇れるモノが今は無くってもいいんだ。ココロに水を少しかけてやればいいんだ。違うかい?…胸の奥にある古キズにさ、少しだけさ。。」

なぜだろう?その言葉を聞いて私は、涙がこぼれそうであった_


「…ねぐらへ帰ればいつもの部屋で眠る。…月の光が窓から差す部屋で眠る。
…うれしい事も、悲しい事も、誰もいない一人のこの部屋じゃ馬鹿馬鹿しいよ。。」

そう良いながら、ついぞジョパンニは泣き出したのだ_

(「…この人も寂しがったりするのだ…な。」)


「この部屋は俺を包んでくれもするが、僕を一人にもしてくれるのだ。

なんか今日はちょっとつらい 。

なんどもなんども繰り返してきた…。

もうボクはこの部屋ごと、地の底に沈みそうだよ。。

心も体も溶けてしまってキミに会いたい。。」



_________________

滴り落ちるジョパン二の涙が川を造り、そして稚魚の群れとともに川上から川下へと流れ出ていくかのようでした_

そのキラキラとした流れ達が運んできた悲しみが、
緩やかに穏やかになる頃、
それまで互いに身を寄せ合うやうに、傷を舐め合うやうに群れを成していたキラキラ達も、
まばらに方々へ散り広がって行きました_

そこはもう大きな大きな運命という名の海でした_

海は深く果てしなく、空と海ととをまっ二つに切り裂き、
地平線から上には喜びを、
地平線から下には悲しみを、
振り分けているように見えます_

今日の日のような夜空においては、王様も、泥棒も、兵隊も、子供達も、
誰もが上を見上げる事でしょう_

最後にコレを読んでいるあなたに質問です_

例えば貴方が恋人と夜の海へ出かけたときに、はじめに見るのは上ですか?下ですか?それとも真ん中ですか?_

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ジョパンニは言いました_

「…僕には君がどうしてそんな事を聞くのかが不思議でならないな。聞こえるかい?
…カムパネルラ、僕たちどこまでもどこまでも一緒にすすんで行こう。」

そういいながら振り向いた先にはもう誰もいませんでした。
________
END
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あとがき

「やっぱしね、上でも下でも真ん中でもねーんだよな。。。そこは横だろ横ぉ!」
と自分で書いてて思いました。長い間のご愛読、まことにありがとうございました。
さようなら。

2009年2月16日月曜日

憂鬱日記


晴れた日の午後、吉祥寺の光。
通り行く人や車の音。
昨日の朝方、俺は部屋の中、一人。
眠れなくて転がったまま考えてたのさ、
「勝利」の事やアナタのことを、

とりとめもなく浮かんで消えても。

アナタもきっと気づいてるだろう?
俺達それなりに生きているけど。
言うなれば俺たちゃ「流浪の民」よ。

「戦争も戦後もバブルも知らない世代の『さすらう魂達』」よ。



晴れた日の明け方、井の頭公園のほとりで俺は考えてたのさ。
働く理由と、桜の事と、5年後の俺の事を。
それと、
「…例えばアナタと町を行けば、こないだの夜みたいに、アナタをそっと抱きしめたくなるだろう。」って言う事なんかを。

否、しかし

俺の両腕に、いまだ勝利は無く、されどコレという敗北も無く。

「あぁ、階級のない豊かな島国の流浪の民よ。。」


俺は春の風が吹く高井戸のお風呂の中、考えてたのさ。

世界の事やこれからの自分の事、
そして生きる事(←老いる事)と、
性懲りもなくまたアナタの事を。

何が俺を悶々とさせるのか。
27歳の愚男の2回目の思春期か。


それは多分。

もの足りない。とかじゃなく。
つまらない。わけじゃなく。
満たされない。とかじゃなく。


それは多分。

わからない。のだ。

もしかしたらなんでもないのかもしれない。

「わからないけど。。桜が咲いたらわかるような気がする。。」

とは言ってみたものの、それもよくわからないのだ。

「なんであんな事言ったんだろう。。」(※←これは後悔の言葉ではなく、「どうして俺の脳(心)がそう喋らせたのだろう?」という考察に基づく。)


あぁ そうか これは多分


『幸せと言えば言える。俺たちの憂鬱を。(※←戦う場所求めさすらう。俺たちの憂鬱を。と、とってもらってかまわない。)』


幸せと言えば言える
幸せと言えば言える
幸せと言えば言える
幸せと言えば言える
幸せと言えば言える
幸せと言えば言える
幸せと言えば言える
幸せと言えば言える
幸せと言えば言える
幸せと言えば言える
幸せと言えば言える

くそったれっ!
やっぱり俺はオマエが大嫌いだっ!!

あぁ 憂鬱だ。。くそっ!

いや、幸せだ。。くそっ!!

2009年2月2日月曜日

泣いちゃうかも日記

笑った顔をして返事した。
あなたが嘘をつく合図だね。
2年目の記念を前にして、
私がフラれちゃって終わるのね。

「また一人ぼっち、マリコ。」
自分に言いきかす私。
気付かないフリをしていつまでも、
抱きしめられて良いのかな?

あぁあなたが優しいの分かってる。
でもそのぶん 辛すぎるの。
お祈りをしたけれど、心は遠く離れてく。

ああ私からお別れ告げようと、
そう思ったけど出来ない。
会話の中で何度もタイミングみてたけど、

泣いちゃうかも。
泣いちゃうかも。
泣いちゃうかも。かも。かも。かも。



「もうこれでいいの?マリコ、」
自問自答する私。
「最後だ」って言う前に抱きしめて、 ねえねえ、
冷たくて良いから。

そのあなたの優しさが罪なのよ。
ほら決心が鈍くなる。
出会った頃みたいに毎日確かめ合いたい

ああもう少しこのまま居たいけど、
そう あなたと居たいけれど。

最後の夜がきたら 強気なフリしながら、

泣いちゃうかも。
泣いちゃうかも。
泣いちゃうかも。かも。ポニョ。かも。